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当社グループ会社(株)トランスジェニックにおける「臓器ヒト化マウス」の日本における特許査定のお知らせ



2016年3月2日
各位
株式会社新薬リサーチセンター
代表取締役社長 福永 健司
問合せ先 取締役 船橋 泰
 (電話番号 03-5510-6908)
当社グループ会社(株)トランスジェニックにおける
「臓器ヒト化マウス」の日本における特許査定のお知らせ
 当社グループ会社の株式会社トランスジェニック(代表取締役社長:福永健司、福岡市)は、「臓器ヒト化マウス」に関して2015年6月18日に国際特許出願(PCT/JP2015/64541)しておりました。このたび、日本国特許庁から特許査定を受けましたのでお知らせいたします。

 なお、本国際特許出願については、今後の実用化に向けて早期に知的財産の確保を図ることが必要と判断し、特許庁における「スーパー早期審査制度」を活用し、早期の権利化を図りました。

【概要】
 このたび査定を受けました特許は、従来ヒト化マウス作製において免疫不全マウスを用いていた手法を、ヒトiPS 細胞から分化誘導した肝細胞を胎児の卵黄嚢血管経由で移植することにより、免疫応答が正常なマウスの体内にヒト肝臓を構築することを可能としたものです。
 これにより、遺伝性疾患等も含めよりヒトに近い病態モデルを作製できます。さらに、通常マウスで行われる薬剤の効果や代謝などの非臨床実験について、腸内細菌叢も含め正常な生理的環境を持ち、かつヒトの臓器機能が反映されたマウスで行うことが可能となります。
 従って、ヒトの状況を忠実に反映した疾患モデルの作製、より精度の高い非臨床試験や創薬等に利用することが可能となることから、研究者の高い需要が想定され、ヒト化マウスの作製を担うトランスジェニック社のジェノミクス事業部とヒト化マウスを用いた非臨床試験を担う当社のCRO 事業部とのシナジー創出により当社グループの成長を大きく加速させることが期待されます。
 また、免疫応答正常なヒト化マウスの権利確保は、2016年2月9日に日本において成立しました「ヒト化マウス」に関連する知的財産権をさらに強化し差別化を可能とするもので、今後当社グループはこの優位性を活かし事業化を推進してまいります。
 今後、本臓器ヒト化マウス技術の世界市場での収益化に向けて、事業優位性を図るべく海外での権利化も推進してまいります。

◆ご参考
特許査定
特許査定とは、特許出願された発明について、特許庁審査官が審査した結果、特許付与が認められる場合に特許庁から出願人に通知される査定です。特許査定の後に、出願人が特許料を納付することにより、特許権の設定登録が行われ特許権の効力が発生します。

スーパー早期審査制度
スーパー早期審査制度とは、ユーザの求めるタイミングで早期に権利化が行える審査体制の構築に向け、通常の早期審査よりも更に早期に審査を行うことを目的に、2008 年10月より試行されている制度です。

ヒト化マウス
ヒト化マウスとは、便宜的に遺伝子レベルでのヒト化マウス、細胞レベルでのヒト化マウス、組織・臓器レベルでのヒト化マウスの3 種類があります。遺伝子レベルでのヒト化マウスは、当社が有する可変型遺伝子トラップ法または可変型相同組換え法によりすでに作製可能です。細胞レベルでのヒト化マウスの例としては、ヒト白血球を持つマウス、ヒト抗体を産生するマウスがあげられます。組織・臓器レベルでのヒト化マウスは、生体内で正常にヒト組織や臓器を再構築し、持続的に機能させ、ヒトの細胞や組織が拒絶されることなく体内に存在するマウスです。例えば、ヒト肝臓持つマウスなどがあります。このようなヒト化マウスを用いることにより、非臨床試験や創薬研究がよりヒトの状態を反映したモデルで進めることが可能となります。

iPS 細胞(人工多能性幹細胞)
iPS 細胞とは、ヒトの皮膚などの体細胞に数種類の遺伝子を導入することにより、様々な臓器の細胞や組織に分化する多能性を有する細胞です。iPS 細胞から分化誘導させた神経細胞、心筋細胞、膵細胞や肝細胞を用いて、病態解明、薬剤の副作用評価、新薬の探索・開発を効率的に進めることが期待されます。また、患者由来のiPS 細胞を分化誘導した組織や細胞を移植する再生医療への応用も期待されています。

詳細につきましては、添付資料をご参照ください。
「臓器ヒト化マウス」の日本における特許査定のお知らせpdf

以上

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